徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

徳洲新聞ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2023年(令和5年)03月06日 月曜日 徳洲新聞 NO.1379 4面

教えてドクター
約半数は男性にも原因

Q. 男性不妊ってどれくらいありますか?(34歳・女性)

A. お答えします。

笹川 五十次 山形徳洲会病院院長(泌尿器科部長)、日本泌尿器科学会専門医・指導医、日本透析医学会専門医・指導医、日本腎臓学会専門医・指導医

不妊は女性に原因があると思われがちですが、 WHO(世界保健機関)によると不妊のうち男性のみに原因があるのが24%、男女ともに原因があるのが24%、女性のみに原因があるのが41%。女性のほうが多いのは事実ですが、48%、つまり約半数は男性にも原因があることがわかってきています。

男性由来の不妊の原因は、主に❶精子をつくる機能に問題がある造精機能障害(約80%)、❷性的欲求などが湧かない性機能障害(13.5%)、❸精子が通る道が閉塞する精路通過障害(3.9%)――の3つ。❶の原因は42.1%が不明、次に精索静脈瘤(30.2%)、遺伝子異常(10.1%)と続き、治療が難しいものが多いものの、薬物療法などによって治療できるケースもあります。

昔は10組に1組が不妊と言われていましたが、晩婚化などにより、いまは6組に1組程度にまで増加。男女とも加齢とともにどうしても子どもができにくくなっていきますから、もし本気で子どもを望むなら、不妊を疑った時点で夫婦そろって不妊治療を掲げる医療機関を受診してください。

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