徳洲新聞ダイジェスト
Tokushukai medical group newspaper digest
Tokushukai medical group newspaper digest
2023年(令和5年)10月16日 月曜日 徳洲新聞 NO.1411 4面
羽生総合病院(埼玉県)は9月3日、40周年記念式典を熊谷市内のホテルで挙行した。同院は1983年9月に開院して以来、診療機能の向上を図りながら地域医療の充実・発展に尽力。2018年5月には建物の老朽化から新築移転を果たした。また開院以来、埼玉医療生活協同組合が母体となり、徳洲会の全面協力を得ながら、医療生協方式で運営してきたが、22年2月に事業のすべてを医療法人徳洲会が継承した。式典には東上震一理事長をはじめ徳洲会職員や地域の医療・福祉関係者、来賓など合わせて約150人が出席、会場はお祝いムードに包まれ盛会となった。
「地域になくてはならない病院へ」と東上理事長
式典の冒頭、新築移転時の患者搬送プロジェクトの模様をまとめた約8分間の動画を上映。綿密な計画と入念なリハーサルのうえ、グループ病院の協力も得て無事に遂行。上映後には一斉に拍手が起こり、オープニングにふさわしい盛り上がりを見せた。その後、大川啓二・事務部長が開式を宣言し、式典がスタート。
はじめに、医療法人徳洲会の東上理事長が挨拶に立ち、「40周年おめでとうございます。これからもどんどん成長し、この地域になくてはならない病院として、また徳洲会のなかでもグループを牽引する病院として充実していただくことを期待しています」とエールを送った。
続いて、公務の合間を縫って会場に駆け付けた来賓の大野元裕・埼玉県知事が登壇。3年にわたる同院の新型コロナ対応に言及し「コロナ禍の早い時期では風評被害もあるなか、皆様の大いなるご努力に感謝しています」と謝意を表明。また「とくに救急医療に関しては救急車の受け入れ率が県内トップクラス、二次救急を担う救急病院として欠かすことのできない大きな役割を担っていただいています」と日頃の診療を評価した。
「これからも皆さんのご支援が必要です」と松本院長(現・総長)
この後、福島安義・最高顧問(元・埼玉医療生活協同組合理事長)が登壇し「地域の方々のため、羽生病院の職員の皆さんには、ここからまた前を向いて、どこにも負けない地域の一番良い病院として発展していただきたい」と期待を寄せた。
20年前に同院の院長に就任した松本裕史院長(現・総長)は「徳田虎雄理事長(当時、現・名誉理事長)には『新築移転が君の最後の仕事だ』と言われ、実現まで15年かかりましたが、この10年間は新築移転をはじめ、地域災害拠点病院の指定、羽生市医師会への加入、新型コロナ対応など当院の歴史のなかでも大きな10年になったと思います。これからも皆さんのご支援が必要です。ぜひ応援をお願いします」と呼びかけた。
約150人と多数の参加者が開院40周年を慶祝
来賓挨拶では、諸井真英・埼玉県議会議員が「羽生病院なしにはコロナ禍を乗りきれなかったと思います」。河田晃明・羽生市長は「市にとっては、羽生病院の存在は地域医療だけでなく雇用確保や地域経済の発展にもつながっていると確信しています」と祝辞を送った。
次いで、松本敏夫・羽生市議会議長が「大きな病院があることで地域は活性化し、また安心して暮らすことができます」、太田万郷・羽生市医師会長は「私は25年ほど前に整形外科部長として羽生病院に勤務していました。多職種のスタッフの方々に、とても良く手伝っていただき和気あいあいと医療を行っていたことを思い出します。今後も共に地域医療を守っていければと考えています」と挨拶。
最後に登壇したのは、同院の2代目院長を務めた盛岡正博・学校法人佐久学園理事長。「地域の方々からの、とても大きな期待のなかで羽生病院は誕生しました」と開院当時や院長時代を述懐し、「病院の成長を見守ってくださった地域や行政の方々、そして病院の職員たちのおかげで今日の羽生病院があるのだと思います。さまざまな苦労を乗り越え、また未来を切り開こうとしていることに、心からの尊敬を添えて、お祝いの言葉とします」と語った。
来賓挨拶後、髙橋暁行副院長(現・院長)が「徳田先生は救急車を断るのが当たり前の時代に、『徳洲会は断らない。受けるのが当たり前だ』と、常識への挑戦をされていたのだと思います。『絶対に目の前の救急車を断らない』、これが我々の常識であり、徳洲会の生きざまなのだと思います。私はそれが誇らしいです。当院はまだまだ成長していかなければならない病院です。これからも地域に根差した病院として頑張っていきたい」と意気込みを示し、乾杯の音頭を取った。
地元出身の音楽家によるバイオリンやピアノの心地良い演奏、ラフィネ合唱団による美声や下岩瀬白山太鼓の迫力ある演舞を鑑賞しながら歓談の時間を過ごし、同院の池田真副院長による手締め、青木三栄子・看護部長の閉会挨拶で盛況裏に終了した。